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丹沢 貞光; 小林 晋昇; 藤城 俊夫
JAERI-M 91-215, 40 Pages, 1992/01
本報告書は、反応度事故条件下の燃料挙動に及ぼす冷却材/燃料比の影響を調べるために、大気圧室温及び静水条件下で試験燃料のまわりに冷却材の流路を設けて行なった燃料照射実験の結果をまとめたものである。実験は、大気圧カプセルを使用し、単一試験燃料棒のまわりに円形または四角形の流路管を取り付け、試験燃料と接触する冷却材を制限することにより行なった。実験条件としては、冷却材/燃料比を変えるために14mm、16mm及び20mmの円筒形あるいは対面距離14mmの四角筒形の流路管を取り付け、発熱量は約150cal/g・UOから400cal/g・UOまで変化させた。この結果、試験燃料に流路管を取り付けた場合、流路管を取り付けない標準条件における実験の場合と比較して、被覆管表面の最高温度はあまり変わらないが、下流側では膜沸騰持続時間が長くなり、また、破損しきい値が約30cal/g・UO低くなる等、冷却材/燃料比が反応度事故条件下の燃料挙動に大きな影響を与えることが判明した。
丹沢 貞光; 藤城 俊夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(1), p.23 - 32, 1986/01
被引用回数:1 パーセンタイル:19.33(Nuclear Science & Technology)本報告書は、反応度事故条件下における浸水燃料の破裂による周辺燃料及びチャンネル・ボックスに対する影響を究明するために行ったインパイル実験及び解析の結果について述べたものである。流路管内で健全な燃料に囲まれた浸水燃料は、反応度事故時の出力の急上昇を模擬するために原子炉安全性研究炉(NSRR)で照射された。その結果、浸水燃料の破裂によって生ずる圧力パルスは、周辺燃料に対し殆ど機械的な影響を与えないが、流路管を膨らます原因となることが明らかになった。さらに、破裂領域での冷却水の排除は、周辺燃料の冷却を悪化し、破損しきい値を低減させた。また、STEALTH-Jコードを用いた2次元の解析により、落下した制御棒近傍の浸水燃料を含むBWRのチャンネル・ボックスが、圧力パルスにより変形し、その場所の制御棒の通路を塞ぐ可能性があることが明らかになった。